テレビ東京 ドラマ24【きのう何食べた?】#3
サブタイトル:チキントマト煮込み
原作エピソード:#8、#11、#15、#33
作中紹介レシピ
- コールスロー(佳代子さん作)
- チキントマト煮込み
レシピ以外
- 天ぷら
海老/玉ねぎ/さつまいも/人参(とごぼう?)のかき揚げ(筧実家にて)
- 青菜と油揚げの煮浸し(?)(筧実家にて)
- (青菜の?)みそ汁(筧実家にて)
- ご飯(筧実家にて)
- エクレア(手土産)
- ピザ(宅配)
- 豆ご飯
- いんげんとじゃがいもの煮物
- さくらますの西京焼き(お弁当)
- アスパラガスのからしマヨネーズあえ(お弁当)
- 切り干し大根(お弁当)
- キャベツと炒り卵のいためもの(お弁当)
- 梅干しおにぎり/おかかおにぎり(お弁当)
「夕飯軽めでいいか?」※遊園地に行った日の、夕食メニュー
- 手羽先(作り置き)
- 大根の煮物(作り置き)
- ご飯(冷凍)
第3話は10月にシロさんが実家に戻り、両親に打ちのめされるところから始まり、
富永さん宅でゲイ仲間である小日向大策(役:山本耕史)を紹介され、
筧父(役:志賀廣太郎)に食道ガンが見つかるところまで話が進みます。
#1と#2に比べると、一気に原作の話数を盛り込んできたなと思ったのですが、
実際には4話分を切り取って使っているだけでした。
ちなみに、#3までは監督がいっしょです。原作をとても読み込んでいるスタッフが造っているとは思っていましたが、ドラマ化前からみなさんそれなりにファンだったンじゃないかなと思ってます。
和装に割烹着で出迎えてくれる筧母(役:梶芽依子)とか、筧実家のインテリアとか、ものすごく落ち着きます。年代というのもあるんでしょうけど、そうそう、こんな感じだよね、実家って!という誰も持つ実家イメージを再現されている感じでとても良いです。
ダイニングを所狭しとグルーーーと食器棚とかに囲まれてて、その真ん中で食べる天ぷら。
しかし、久栄さん…年齢合計高めのあのメンツ3名で揚げ物の量! というか海老天の本数! 高校性の頃で息子の成長記録はストップするとしても、シロさん昔スゲー食べてたってことなのか。
残りはやっぱりテイクアウトして持って帰ったみたい(持っていたエクレアの袋を持って帰ってきたシロさん。中身は多分天ぷらだと予想)ですけど。
筧母「ゲイでも、犯罪者でも、シロさんの全てを受け入れる覚悟はできてるつもりよ」
筧父「どんな女だったら、大丈夫なんだ? お前は」
原作通りのセリフでしたが、生で聞くと怖いですね。って、僕は別に犯罪者でもないのですが突き刺さりました。
実家での仕打ちを佳代子さんに愚痴るシロさん、キャベツの千切りをしながら喋る(セリフを言う)ってすごいですよね。まあ、千切りアップは別の方の手でしたが(だって手元が映されるカットでは千切り進んでいないから)、千切りテンポが判ってるって事は、西島さんかなり普段から料理しているのかもしれません。
ただ、千切りしながら手元から目を話すのはやめましょう。
そして、いよいよ小日向さんの登場となります。
富永「ゲイ同士、仲良く友達になれるかな~と思って」
とかるーく紹介される二人ですが、富永さんの性格柄、がっさりいろんな人に筧がゲイだとバラしまくってます(少なくともテニス仲間にはバレてる)。
原作ファンでもちょっとだけイメージ違うのでは?と言われていた小日向さんですが、
山本さん見事に大ちゃんでした。
どちらかというと、ジルベールとのプレイシーンの再現度がぴったりでした。
急に声が甘くなるデレ大ちゃんと普段の何考えているか判らない風の小日向さん。見事に演じ分けてます。ドアをこんこんこんこんこんこんこんこんやってるシーンとか、実は家でもやっててほしい。妻の堀北さんとプレイしててほしいと僕は望んでいます。
イメージ・ジルベール(役:アロハ・シェアード)なんですけど、声変わりしていないくらいが僕のイメージだったので、声が少し低くて残念。のちにシロさんとケンジに「犯罪者!」と罵られる(10巻のエピソード)くらいの年齢設定でお願いしたかった。
シェアードくん、年齢17歳なんですね。若い!
ところで、小日向さんを一目見たときのシロさんの目線と、「彼氏いるんですね」というセリフ、どういう意味かなと思ってしまった。ケンジ、妬いちゃうから。
と同時に常にシロさんに視線を送る小日向さんも、また独特の渋さで意味深。
さてさて、小日向さんののろけを聞いていたおかげでドッと疲れて帰宅したシロさんのちゃちゃっと料理が始まります。鶏のもも肉を1枚使ったがっつりメニューと佳代子さんと作ったコールスロー。作り置きの設定になっているようですが、僕は豆ご飯のレシピがわりと好きなのでやってほしかったところです。
夕食のメイン料理を食べている時に実家から電話がかかってきて、父の食道ガンの話を聞きます。
手術の日程は12月11日。今回は10月の話でしたから、シロさんの言うとおりずいぶん先です。予告からすると次回の話はクリスマスメニューとなるので、それに合わせた(要らない推測)というところでしょう。
シロさん「とりあえず、飯食っちまおう」
なるべく平常通り振る舞おうとするシロさんの言葉を、ケンジは何とも言えない笑顔で受け入れますが…。
お弁当を作って、遊園地同行に備えるシロさん。
相手はケンジではなく、仕事の流れで貴重な休日を月に1回潰さなければならなくなった今田さんという依頼者。仕事名目は監視役。
どうせ作るならと昨晩のメニューと同じ物を二人分+ケンジの分弁当箱に詰めてますが、ケンジの分多くない? それにおにぎりも2コって(しかも完食している)。
夜に節制している分、昼は多めでもいいのか。
遊園地での見守りを終え、シロさんは今田さんにお礼を言われます。
今田さん「気持ちがしんどい時って、誰か一人でも親身になって聞いてくれる人がいると安心するんですね」
この言葉が頑なにケンジに心配かけまいとしていたシロさんにも少し響くことになります。
シロさんが実家から帰ってきたとき、父親の病気のことが判ったとき、あまり深いところに触れようとしないシロさんに、ケンジはもどかしさを感じていました。
家族なら大事なことは話してほしいと願うケンジ。一歩近づけていないシロさんとの距離を美容室店長(役:マキタスポーツ)との会話でも痛感します。
ケンジ「なんかできることあるかな?」
ケンジ「大事な話はしてくれるんでしょ? そっちの方がいいじゃん」
最後に「話聞いてくれるだけでいいんだ」と言ってくれたシロさんに、本当に嬉しそうに言葉を詰まらせるケンジの姿。
一緒に暮らしていく、一緒のご飯を食べている、その《絆》を感じさせてくれるドラマならではの終わり方でした。
毎回ラストほっこりするなぁ。人気の秘密ですね。
【再現されていなくて残念だったコマ】
【ドラマにあって良かったシーン】
- 筧イメージ「ジルベール」プレイ
- 連絡先交換でフルフルするシロさんと小日向さん
*1:5巻#36 P65
テレビ東京 ドラマ24【きのう何食べた?】#2
サブタイトル:ツナマヨそうめん
原作エピソード:#2、#4、#7
作中紹介レシピ
- ツナマヨそうめん(残したオムレツを刻んで入れた)
- いちごジャム
レシピ以外
- プレーンオムレツとサラダのプレート(ケンジの朝食)
- スイカ(富永家にて)
- ツナとトマトのぶっかけそうめん(富永家にて)
- いちごジャムとバターのトースト
- カフェオレ
「パンもう1枚食べていい?」※ケンジのセリフ
- 「ジャム残しておいて。週末にパンケーキ焼くから」
第2話は、イケメン彼氏に嫉妬するケンジのエピソード。
佳代子さん(役:田中美佐子)とシロさんの元カノ登場です。
オープニングで「7月」と表示されるので、1話のエピソードからはすでに数ヶ月(もしくは一年と数ヶ月)経過しているようで(1話で「桜見に行かない?」とケンジが言っているので、三月後半から四月と予測されます。また、2話のラストで佳代子さんと筧の年齢を話しているシーンがあるので、1年以上たっているかかも)、ドラマの展開はものっすごく時系列が早く進むのだなとかんじました。
ちなみに、美容師の休みである火曜日で、カレンダーは25日。7月25日(火曜)なのは2017年と予想されます(どーでもいい)。
佳代子さんは原作でもシロさんのご近所のお買い得分け合い仲間であり、料理の先生のような存在になり、物語上なくてはならないキャストになっていきます。
シロさんにメールが届いたために、女性との浮気を疑うケンジ。
せっかくの休日を一日何も手の付かない状態で過ごし、気になってしかたないから
「コンビニ行くだけ!」と自分に言い聞かせてシロさんを見張るのです。
この時のケンジ、むちゃくちゃ女子で可愛いですよね。シャッターにぶち当たって倒れるシーンなんて、殉職シーン並みに迫力ありました(可愛い?)。
結局、ケンジの嫉妬は勘違いだったということで、シロさんと佳代子さんの出会いのシーンとなります。
原作のこのシーン、なんでシロさんアロハだったんだろう。未だに不思議。
シロさんあんまりこんな感じの着ない気がするんですけど。
だから佳代子さんが怪しむわけだし。
ドラマでは西島さんにアロハを着せることはしなかったんですよね。
それは西島イメージを損なうと思われてしまったのでしょうか(田中美佐子さんはほぼ原作と同じ衣装を着ています)。
シロ「なんでもペラペラと喋りそうな気安さがある」
このセリフ、田中さんの気軽さ感がわかりやすくて好きです。
そしてそのあとのスイカにかぶりついて口をぬぐうシーン、シロさんケダモノ出し過ぎじゃないです? 佳代子さんの脳内誇張なのか。
西島イメージはどこに行ったんだ! スタッフ!
富永さんちでそうめんをご馳走になるシロさんですが、僕がなにより「スゲー」と声を出したのは『富永さん』ですよ。
佳代子さん旦那の富永さん(役:矢柴俊博)、こんなにそっくりな人、います?
なんならこの人をモチーフに描かれたの?って思ったくらいです。鼻の大きさから佳代子さんの旦那さんならではのちょっとすっ飛んだ感じとかリアルがすごすぎでしょ。
キャスティング最高!
余談ですが、他の作品でもキャスティングされているときもその再現度高い方です。同じ方だと気づけなかったくらい。ホントに役者さんってびっくりします。
佳代子さん作のぶっかけそうめんを食べながら、ケンジは思い出したように次の嫉妬を出してきます。ここの脚本の流れがすごくナチュラル。ケンジの嫉妬は止まらないんです。シロさんが昔付き合っていた女性が近くでパン屋をやっていて、しかもシロさんはそこのパンを気に入っている(安くて国産小麦にこだわってるから)から納得いかないわけです。
ケンジ「行ったよ…」
すでに偵察にパン屋に行っていたケンジは、結局女性を観て不倫相手の小料理屋に出向いてしまった正妻の心境なるわけです。
シロ「もうその話に続きはないだろ」
ジャムを作るために会話をぶった切ったシロさんが、洗濯物をたたむケンジにちょっとだけ罪悪感を抱き、翌朝に自分の思いをちゃんと話すシーンは原作と違います。
ただこのシーンが翌朝であることが重要です。じっくり考えたシロさんの真摯な考え方を聞いたケンジはどう受け止めたのか。
ケンジ「あ、パンもう1枚食べていい?」
多分ケンジはパン食べられないと思います。多分食べない。でもパン屋の女のことは気にしないという事にしたという思い。そしてそれにシロさんが返すセリフ。
シロ「ジャム残しておいて。週末にパンケーキ焼くから」
瓶の中にはまだ2/3以上あるジャム。どう考えたって、もう1枚食べるパンに残りのジャムを全部使いきる事はないんです。
わざわざ言ったのは、ケンジのテンションを上げるためのシロさんの優しさでしょう。
週末のパンケーキなんて、ケンジの喜ぶ乙女設定じゃないですか。喜んだケンジの顔を見て、ほっとするシロさんもまた印象的です。
2話にして、二人のそれぞれの恋愛観がわかる話にまとまっていました。
さてさて、次回はどうやらケンジの恋のライバル小日向さんが登場です。
ラブラブな二人の間に現れる新たなゲイ友達。ファン待望のエピソードです。
【再現されていなくて残念だったコマ】
- パン屋の仁美さんと付き合っていた頃の若いシロさん
【ドラマにあって良かったシーン】
*1:1巻#2 P31
テレビ東京 ドラマ24【きのう何食べた?】#1
原作:同タイトル (講談社「モーニング」)
作者:よしながふみ
原作エピソード:#1、#3、#11、#35
作中紹介レシピ
レシピ以外
「きのう何食べた?」※前日カニを食べたことを自慢した若先生の質問
原作通りのセリフです。
第1話は、環境をご紹介する回です。
主人公・筧史朗(役:西島秀俊)と矢吹賢二(役:内野聖陽)、二人を取り巻く環境を少しずつ切り取って、原作に沿った設定で進んで行きます。
最初のシーンは今田聖子(役:佐藤仁美) が離婚した夫の元にいる子供に会いたいと願うところ(#11)からで、原作のオサム先生(役:チャンカワイ)の「きのう何たべた?」という問いでOPにいく流れ。
制作が発表されたときから、その再現率がものすごいと評判ではありましたが、
ビジュアルはかなりの好評価でした。
僕個人としては、ケンジをもう少しフンニャリした俳優さんにしてほしかった(目力強くない?)と思っていたのですが、それはもう内野さんの役者魂と言いますか、はじめっからケンジを仕上げてきていたといいますか、もう動きがケンジでした(原作はコマが動くわけではないので、そこは想像上ではあるのですが)。
同じ意味では、初回のシロさんはちょっと西島さん感が強かったと言いますか、パナソニック感がすごかったと言いますか。料理好きのよきパパのように見えてしまいました。
しかしこちらものちに修正されていきます、いい意味で。
OPのケンジが動画撮影しているのも、原作にはないけどケンジならやりたがるだろうな―と。ただ、シロさんはもっと嫌そうな顔をする(料理作っているときにうろうろされるの好きじゃないタイプ)だろうと、そして出来たて熱々を食べさせたいからさっさと席に着けと言うタイプ。
幸せそうなOPである事は認めます。
帰宅時にガザガサとコンビニ袋の音を立てて帰ってくるケンジが着ていたのは、原作でも見覚えのあるヒョウ柄のパーカー。そうか、ファッションまで再現してくれるのか!
セリフはわりと吹き出し通りにされていた気が(特に今田さん元夫との会話)しますが、やっぱりしゃべりとなると読むよりもスピード的にちょっと違和感はありますよね。
その点、違和感なかったのは、筧両親の登場シーン。
一巻ではどちらかというとトリッキーなイメージの強い筧母・久栄さん(役:梶芽依子)ですが、着物でおっとりしかもびしっと物を言うタイプでした。ドラマ版シロさんはこのタイプの方が苦手だろうなという感じでした。
美容室のお客さんの千石さん(役:MEGUMI)を黙らせるケンジは「スカッとジャパン」に出ていた彼女を観ていたせいなのか、マジすごかったです。しかし商店街で結婚式帰りにあった千石さんの流れるようなトーク、アレは誰も止められないわな。
1回限りのゲストキャラ含め、発表されているキャストが豪華すぎて、今後楽しみすぎですね。
帰宅後、客にプライベートを言いふらすケンジを怒鳴るときのシロさんですが、
「俺、本気だからな!」
と凄んでみたものの、言った後にちょっとたじろぐところもかなりシロさんでした。
個人的に僕が料理好きということもあり、再現されている料理にも大注目の作品が始まりました。 公式でレシピ本も発売となりました。
正直言って、これで原作を見ながら料理を作って本を汚すことが少なくなるのが一番嬉しいです(本好きとしては最低の行為)。
公式ガイド&レシピ きのう何食べた? ~シロさんの簡単レシピ~
- 作者: 講談社
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/04/25
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【再現されていなくて残念だったコマ】
- ケンジとシロさんの自宅散髪シーン
【ドラマにあって良かったシーン】
- 中村屋(特に店内ソングにドはまり)
- ソファでアイスを食べないかもめるシーン
- アイスを食べて「ひょん」でいちゃつくシーン